流行は繰り返すと言うけれど、それでもかなり短いスパンで何度もブームが押し寄せて来ているタピオカミルクティー。
もちもちした食感と、甘く冷たいミルクティーの出会いは最強だったのだろう。
同じタピオカドリンクでも、乳白色の小粒タピオカとココナツミルクのドリンクはすっかり見かけなくなった。
薄茶色に透けて見える、黒々としたタピオカのシルエットが『キモかわいい』と表現される美的感覚にダイレクトヒットしたのだろう。
近頃では乳白色、黒に加えて黄金タピオカ、デニムタピオカなどというカラーリングも登場。
専門店も次々にオープンしている。
ところがこのタピオカ、油断していると身体に深刻な影響を及ぼしかねない。
新たに浮上した危険性がこちら。
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14歳少女がタピオカによる腸閉塞疑いで緊急入院
先月、中国にて14歳の少女が激しい腹痛を訴えて緊急入院となった。
CT撮影をしてみると、胃から小腸、大腸、肛門付近まで100個以上のタピオカが詰まっていたのだと言う。
飲んだのはたった一杯?
腸管に詰まったタピオカの所為で排便ができないまま5日が経過していた。
当然、腹が空にならないので食欲もなかった。
担当医が『消化の悪いものを食べなかったか?』とたずねたところ、『5日前にタピオカミルクティーを1杯だけ飲みました』と答えたそうだ。
ところがフィルムに写っていたタピオカの数はざっと見えるだけでも100個以上はあり、当然見えない位置にも詰まっているであろうことを考えれば、到底1杯だけの量ではない。
おそらくはタピオカミルクティーがおいしくて、親に隠れてこっそり何杯も飲んだのだろう。
しかられることを恐れて、1杯だけ、と答えた可能性が高いという見解だ。
彼女は非常に強い下剤を処方され、暫くは『タピオカミルクティー禁止令』が出されたことは言うまでもない。
そもそもタピオカとは何か
原料のことだけで言えば、南米原産のキャッサバと呼ばれる芋から取れるでんぷんで出来ている。
でんぷんなので、通常はCT撮影しても写らないものなのだが、食感をよくするため、あるいは日持ちさせるために加えられる様々な添加物の所為で発見されたのだと考えられている。
あのもちもちとした食感は、ガムやグミなどに多く使われる『グァーガム』という成分。
少量ならば問題はないが、大量摂取すると消化管閉塞を引き起こすという。
つまり、大量にガムを飲み込んだのと同じような状態だったわけだ。
予防策は?
一番いいのは、やはり飲みすぎ注意、だろう。
それと、気持ちよく丸呑みするのではなく、可能な限り噛み砕くのはどうだろうか。
いくら増粘剤やグァーガムが添加されているとはいえ、細かく砕けていれば消化管に詰まる恐れは減るのでは?
……いや、素人考えだろうか。
細かくなったらなったで、よけい隅々にまでゆきわたって詰まるかも。
やっぱり、飲みすぎ注意、ですね。
これからの季節、もっとおいしく感じられてくるであろうタピオカミルクティー。
節度を守って平和に楽しみたいですね。