本日、2019年6月30日。
朝日新聞 東京本社版にのみ掲載された広告が大変な騒動を巻き起こしている。
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『君の名は。』の人気。そして朝日新聞が仕掛けた粋な演出
広告は、天気の子の公開を記念して、地上波で『君の名は。』が放送されるのに伴うものであった。
一面をフルに使った幻想的な景色の中、少年がひとり、立っている。
その裏面にも同様に、だがこちらは少女が一人で立っている。
少女側の広告に印刷されている見出し文字は鏡文字になっていて、不思議に感じた人もおそらく多いだろう。
だが、ここにこの広告の最大の仕掛けが隠れているのだ。
少年側をこちらに向けて、新聞を光にかざすと……
なんと!裏側の少女が透けて、再び出会う二人の姿が完成する仕組み!
少女側の鏡文字も流れ星も雲の影さえもぴたりと合っている。
なんて美しいワンシーン。
これはファンならもちろん、ファンならずとも手元においておきたいと思わせるすばらしいアイデアではないだろうか!
そして、魅力的なアイテムが現れると同時に、それで儲けようと言う人たちも現れるのである。
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転売ヤーの目の付け所と現在の市場価値
この広告は、2019年6月30日のみの掲載である。
さらに東京本社版のみの掲載である。
これが当日だけの広告だったとしても、全国版の広告であったならここまでヤフオクもメルカリも盛り上がらなかっただろう。
東京本社版のエリアは、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、静岡県、群馬県、茨城県、栃木県となっている。
つまり、それ以外の地域では欲しくても手に入らないのだ。
ということは。
地方在住で、関東圏に身内や知り合いが居ない人にとってはなんとも悔しくもどかしいアイテムとなる。
すでに23区内のコンビニで買える朝日新聞は多くはないかもしれない。
コンビニをハシゴしてありったけの朝日新聞を買い占めてきた、というツイートも散見されている。
これを書いている時点で、メルカリ、ヤフオクともに複数件の出品があり、すでに売れているものもかなりの数ある。
売れ筋価格としては200円から400円程度ではあるのだが、それは『今日だから』なのかもしれない。
たとえば、今夜の放映を見て、ここではじめてファンになる人もいるだろう。
そんなひとがグッズやアイテムを検索すれば、転売中のこの美しい仕掛けの広告も目に付くに違いない。
限られた範囲にだけ、たった一日かぎりで掲載された、ギミックつきの美しい広告。
レアアイテムにもほどがある。
おそらくではあるが、このアイテムはある程度時間が経過してからが真の価値を発揮し始めるものだろう。
なにせ、新しく手に入れることが出来ないのだから。
『欲しい!』と思ったときに、安価で出品されているものが全て売り切れていて、そこそこ高い金額のものしかのこっていなかったら。
それでも熱烈なファンであれば、あるいはコレクターの方であれば、欲しがるだろう。
たかだか120円、130円ほどの新聞が、すでに数倍の金額で売れているのだ。
最後に売れるものは、一体どれほどのプレミアがつくのか。
ちらり、ほらり、と、『最後の売れ残り』を狙っているかのような高い価格での出品も出始めた。
東京本社版の範囲にいる人は、今のうちに手に入れておいたほうがいいかもよ。